
「歯の詰め物にはどんな種類があるのかを知りたい」「それぞれの詰め物の見た目・耐久性・費用・保険適用の有無の違いを比較したい」と思っていませんか?
歯の詰め物を選ぶ際に大切なのは、それぞれの素材が持つ耐久性やリスクを正しく理解し、ご自身の歯の状態と予算のバランスが取れた、納得できる選択肢を見つけることです。
歯の詰め物の種類には銀歯やコンポジットレジン、CAD/CAM、セラミック、ジルコニアなどさまざまな種類があります。
そこでこの記事では、歯の詰め物の種類とそれぞれの特徴を解説します。
歯の詰め物を選ぶ際のポイントや詰め物を長持ちさせるポイントもご紹介しているため、ぜひ最後までご覧ください。
歯の詰め物(インレー)と被せ物(クラウン)の違い
歯の詰め物(インレー)と被せ物(クラウン)の違いは、治療する虫歯の大きさと、歯を削って修復する範囲の広さにあります。
詰め物は初期から中期の比較的小さな虫歯に対しておこなわれ、歯の一部だけを削って埋める部分的な修復に用いられるのが特徴です。
一方で被せ物は、神経を抜いた歯や大きく欠損した歯など、ダメージが大きい場合に歯全体をすっぽりと覆って補強するために使われます。
歯の詰め物の種類

歯の詰め物の種類には大きく分けて、健康保険が使える保険診療の素材と、全額自己負担となる自費診療の素材の2種類があります。
保険診療は費用を安く抑えられるのが魅力ですが、使える材料が金属やプラスチックに限られるため、見た目の美しさや耐久性には限界があるのが現状です。一方で自費診療は費用が高くなるものの、高品質な素材を選べるため、天然の歯のように美しく、長持ちしやすいのがメリットです。
そして、歯の詰め物には主に以下の6種類が挙げられます。
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- 銀歯
- コンポジットレジン
- CAD/CAMインレー
- セラミック
- ジルコニア
- ゴールド
ひとつずつご紹介します。
銀歯
銀歯は金銀パラジウム合金を使用した、もっとも一般的で費用の安い保険適用の詰め物です。金属でできているため丈夫で、強い力がかかる奥歯でも割れにくく、長期間使い続けられるのがメリットです。
しかし、笑ったときに銀色が目立つほか、長く使っていると金属イオンが溶け出して歯茎が黒ずんだり、金属アレルギーの原因になったりするリスクがあります。
関連記事:銀歯のデメリットとは?銀歯を白くするための代替法まで紹介
コンポジットレジン
コンポジットレジンは、虫歯を削った部分に歯科用の白いプラスチックを直接流し込んで、特殊な光を当てて固める治療法です。歯を削る量が少なくて済み、保険適用で白く治せるため、前歯や比較的小さな虫歯の治療によく選ばれています。
手軽に治療できる一方で、プラスチック素材のコンポジットレジンは経年劣化による変色や着色が起きやすく、強度が弱いため噛み合わせの強い奥歯や広い範囲の虫歯には向かない場合があります。
CAD/CAMインレー
CAD/CAMインレーは、コンピューターで設計・加工されたハイブリッドレジンのブロックを使用する、保険適用の白い詰め物です。従来の銀歯と違って白色で目立ちにくく、金属アレルギーの心配がないというメリットがあり、条件を満たせば奥歯にも使用できます。
ただし、素材はプラスチックとセラミックを混ぜたものであるため、純粋なセラミックに比べると透明感や強度が劣り、時間の経過とともに変色やすり減りが起きるリスクがあります。
関連記事:CAD/CAM冠は保険が適用される?メリット・デメリットについて解説
セラミック
セラミックは陶器と同じ素材で作られており、天然の歯のような自然な透明感と美しさを再現できるのが特徴の詰め物です。表面がツルツルしているため汚れやプラークがつきにくく、長期間使用しても変色しにくいため、清潔で美しい口元を保てます。
セラミックは金属を一切使用しないメタルフリー素材でアレルギーの心配もありませんが、強い衝撃が加わると割れる場合もあるため、噛み合わせの調整には注意が必要です。
ジルコニア
ジルコニアは人工ダイヤモンドとも呼ばれる硬い素材で、強度に優れているため噛む力の強い奥歯の治療におすすめの詰め物です。従来のセラミックよりも割れにくく耐久性が高いため、スポーツをする人や歯ぎしりの癖がある人でも安心して使用できます。
ジルコニアの色は白く審美性もありますが、透明感は通常のセラミックに比べてやや劣るため、見た目よりも丈夫さを優先したい場合におすすめの素材です。
ゴールド
ゴールドは金合金で作られた詰め物で、見た目は金色で目立ちますが、歯との適合性がよく虫歯の再発を防げます。金は展延性という伸びる性質を持っているため、噛んでいるうちに歯の形に馴染んで隙間ができにくいため、詰め物の下で虫歯が広がる二次カリエスのリスクが低い素材です。
また、ゴールドは金属のなかでも腐食しにくく体に優しいため、金属アレルギーが起こりにくい点も、長く健康な歯を保ちたい人には嬉しい特徴です。
【種類別】歯の詰め物の費用相場・耐用年数
以下は、種類別にまとめた歯の詰め物の費用相場と耐用年数です。
| 詰め物の種類 | 費用相場(歯1本あたり) | 耐用年数 |
|---|---|---|
| 銀歯 | 約1,000〜3,500円 | 5~7年程度 |
| コンポジットレジン | 約1,500〜2,000円 | 3~5年程度 |
| CAD/CAMインレー | 約5,000~7,000円 | 5年前後 |
| セラミック | 約40,000〜80,000円 | 10年~15年以上 |
| ジルコニア | 約40,000~120,000円 | 15年以上 |
| ゴールド | 約50,000~100,000円 | 20年以上 |
自由診療の歯の詰め物は歯科医院によって費用に幅があるため、詳細は各歯科医院へお問い合わせください。
関連記事:CAD/CAM冠の耐用年数はどれくらい?長持ちさせるポイントまで解説
【目的別】歯の詰め物を選ぶときのポイント
歯の詰め物選びで後悔しないためには、「見た目の美しさ」「費用の安さ」「長持ちするか」のうち、自分が何をもっとも大切にしたいかの優先順位を決めておくのが重要です。すべての希望を叶えられる素材は難しいため、それぞれのメリットとデメリットを比較して、自分のライフスタイルに合うものを選ばなければなりません。
納得できる選択をするために、歯の詰め物を選ぶ際の判断基準を以下で見ていきましょう。
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- 自然な白さと美しさ重視したい
- 費用を最小限に抑えたい
- 奥歯の強度と虫歯の再発を防ぎたい
ひとつずつ解説します。
自然な白さと美しさ重視したい
自然な美しさを求める場合、天然の歯のような透明感と白さを再現できるセラミックやジルコニアを選ぶのがおすすめです。保険のプラスチック素材とは異なり、長期間使っても変色しにくく、表面がツルツルしていて汚れがつきにくいのが特徴です。
笑ったときに銀歯が見えるのが嫌な方や、接客業などで口元の印象を大切にしたい方は、自由診療のセラミックやジルコニアを検討してみましょう。
費用を最小限に抑えたい
治療費を安く抑えたい場合は、健康保険が使えるコンポジットレジンや銀歯が適しています。ただし、見た目の不自然さや、時間が経つと変色や劣化が起きやすい点には注意が必要です。
最近では白いCAD/CAM冠も場所によっては保険適用でできるため、安く白く治せる可能性を歯科医師に確認してみましょう。
関連記事:CAD/CAM冠と銀歯はどっちがいい?メリット・デメリットと違いを解説
奥歯の強度と虫歯の再発を防ぎたい
強い力がかかる奥歯を守り、虫歯の再発リスクを減らしたい場合は、歯との密着度が高いゴールド(金合金)や、割れにくいセラミックがおすすめです。とくにゴールドは適度な柔らかさがあるため、噛み合う歯を傷つけず、隙間なくフィットして虫歯の原因菌の侵入を防ぐ効果が期待できます。
金色で目立つのが欠点ですが、一度治した歯を少しでも長く残したい方は、機能面に優れたゴールドを検討しましょう。
関連記事:歯の被せ物と詰め物はどれがいい?種類や選ぶ際のポイントまで紹介
歯の詰め物を使用した治療の流れ
以下は歯の詰め物を使用した治療の流れです。
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- 虫歯を除去して詰め物が入りやすい形に整える
- 精密な型取りをおこない模型を作成する
- 完成した詰め物を装着し噛み合わせを調整する
歯の詰め物治療の基本的な流れは、虫歯を削って型を取り、後日完成した修復物を装着するという2回の通院で完了するのが一般的です。1回目の診療では麻酔を使って虫歯を除去し、2回目で詰め物をセットするため、最低でも数日から1週間程度の期間が必要になります。
治療中の歯は仮の蓋で保護されますが、硬いものを噛むと割れる恐れがあるため、最終的な装着が終わるまでは食事の内容に注意しましょう。
歯の詰め物を長持ちさせるポイント

どんなに良い素材を選んでも、そのあとの手入れを怠ると隙間から菌が入り込み、なかで虫歯が広がって詰め物が取れてしまいます。毎日の習慣を少し見直すだけで長持ちするため、これから紹介する対策を実践して、大切な歯を守りましょう。
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- 歯ブラシだけでなくフロス・歯間ブラシを毎日使う
- 就寝中の歯ぎしり・食いしばり対策をする
- 定期検診で詰め物の状態を診てもらう
ひとつずつご紹介します。
歯ブラシだけでなくフロス・歯間ブラシを毎日使う
詰め物と歯の境目は汚れが溜まりやすいため、歯ブラシだけでなくデンタルフロスや歯間ブラシを使って、隙間の歯垢を徹底的に落とすのがポイントです。
歯ブラシの毛先だけでは、歯と詰め物のわずかな段差や隣り合う歯との間の汚れを完全に取り除くのは難しく、そこから二次カリエス(二次虫歯)が発生する原因になります。
寝る前のケアはフロスをプラスして、虫歯のリスクを減らし、詰め物をきれいな状態で維持しましょう。
就寝中の歯ぎしり・食いしばり対策をする
寝ている間の無意識の歯ぎしりや食いしばりは、詰め物に強い負担をかけて割れたり外れたりする原因になるため、専用のマウスピースで歯を守るのが効果的です。
体重の数倍もの力がかかるといわれる歯ぎしりは、硬い素材であっても破壊するほどの力があります。歯科医院で自分専用のナイトガードを作ってもらい、毎晩装着して寝ると、過度な力から歯と詰め物を物理的にガードして破損を防げます。
定期検診で詰め物の状態を診てもらう
自分では気づけない詰め物の劣化やわずかな隙間を早期に発見するために、数カ月に一度は歯科医院でプロによるチェックを受けましょう。
痛みや違和感がなくても、詰め物の接着剤が劣化していたり、見えない部分で欠けていたりする場合があります。定期検診で噛み合わせの調整やクリーニングをおこなうと、トラブルが起きる前に対処でき、結果として詰め物の寿命を延ばすことにつながります。
硬い食べ物を避ける
お煎餅や氷、アメなどの極端に硬い食べ物を詰め物が入っている場所で強く噛むと、割れたりする恐れがあるため注意が必要です。とくにセラミックやレジンなどの素材は、天然の歯に比べて衝撃に弱い性質を持っている場合があり、無理な力がかかると破損するリスクが高いです。
硬いものを食べるときは小さく割ってから口に入れたり、反対側の歯で噛んだりして、詰め物に過度な負担をかけないように意識しましょう。
もし歯の詰め物が外れたらどうする?
歯の詰め物が取れたときは、虫歯の進行や歯の破損を防ぐために、早めに歯科医院で適切な処置を受けるのが大切です。痛みがないからといって放置すると、露出した象牙質から細菌が入り込み、虫歯が広がったり神経が壊死するリスクが高まります。
ここでは歯の詰め物が外れた際の対応をご紹介します。
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- 放置せずすぐに歯科医院を受診する
- 接着剤での応急処置はNG
- 歯科医院を受診するまでの対応
ひとつずつ見ていきましょう。
放置せずすぐに歯科医院を受診する
詰め物が外れた歯は防御力がゼロの状態になっているため、痛みを感じなくても放置せずに、できるだけ早く歯科医院を受診しましょう。
象牙質がむき出しになった歯は脆く、食事の刺激で欠けたり、新たな虫歯があっという間に進行したりして、最悪の場合は抜歯が必要になるケースも少なくありません。早めに行けば簡単な再接着で済む場合もあるため、先延ばしにせず、トラブルが小さいうちに対処するのが大切です。
接着剤での応急処置はNG
外れた詰め物を市販の瞬間接着剤で自分で付け直すのは、歯の寿命を縮める危険な行為のため絶対におこなってはいけません。家庭用の接着剤は体に有害な成分が含まれている可能性があるうえ、噛み合わせがズレて顎や歯に過度な負担をかけたり、隙間から細菌が入って内部で虫歯を悪化させたりするリスクがあります。
一度自分でつけると、歯科医院できれいに取り除くのが難しくなり、本来なら残せたはずの歯を大きく削ることになるおそれがあります。
歯科医院を受診するまでの対応
受診までの間は、詰め物が取れた反対側の歯で噛むように意識し、食事後は優しく丁寧に歯磨きをして患部を清潔に保つのが重要です。取れてしまった穴に食べカスが詰まると、細菌が繁殖して炎症や痛みを引き起こす原因になります。
ただし、爪楊枝で無理に取ろうとすると歯茎を傷つけるおそれもあります。冷たい水や熱い飲み物は神経を刺激して痛みが出やすいため避けるようにし、なるべく安静な状態を保って診察の日を待つように心がけましょう。
まとめ
歯の詰め物には、保険診療のコンポジットレジンや銀歯、自費診療のセラミックやジルコニアなどさまざまな種類があり、それぞれ見た目や耐久性、費用が異なります。「安く済ませたい」「白くてきれいな歯にしたい」といった自分の優先順位を整理し、それぞれのメリットとデメリットを比較して選ぶのが後悔しないコツです。
一度治療した歯を長く健康に保つためにも、遠慮せずに歯科医師とよく相談し、納得のいく素材を選びましょう。
当院では、丁寧なカウンセリングで一人ひとりに合わせた審美治療をご提供しています。「歯を白くしたい」「被せ物や詰め物を相談したい」などお考えの方は、ぜひ中葛西歯科までお気軽にご相談ください。



























