ホワイトニングは歯を削ることなく自然な白さにできる方法として人気の施術です。しかし、なかには「ホワイトニングをしたのに白くならなかった」という声もあり、これからホワイトニングをしようと考えている方は不安に感じるのではないでしょうか。
実は、ホワイトニングはすべての歯に有効というわけではありません。そこでこの記事ではホワイトニングで白くならない歯・白くなりにくい歯の特徴について解説します。
ホワイトイニングしたのに白くならずお悩みの方や、ホワイトニングで効果が出るか知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
ホワイトニングをしたのに白くならないのはなぜ?
前提として、ホワイトニングの効果には個人差があります。歯の性質によって、白くなるスピードや色戻りのしやすさに違いがあるため、ネット記事に書かれているホワイトニング効果はあくまでも平均的なものです。
そのため、「ホワイトニングをしたのに白くならなかった」という方は、自分の歯に必要な期間や回数に達する前に治療をやめてしまっている可能性が考えられます。
ホワイトニングで白くならない歯の特徴
その他に考えられる理由として、そもそも歯が白くならない歯だったというケースがあります。以下のような歯は、ホワイトニングで白くできません。
-
- 詰め物や人工歯
- 金属によって変色した歯
それぞれ解説していきます。
1.詰め物や人工歯
ホワイトニングで白くできるのは天然歯のみです。詰め物や被せ物、インプラントなどの人工歯に効果はありません。
詰め物を白くしたい場合、他の歯をホワイトニングで白くしてから周りの色に合わせて詰め物を交換すると良いでしょう。
2.金属によって変色した歯
銀歯などの金属の詰め物や被せ物をしていると、金属イオンが溶け出し歯が黒ずんで見えることがあります。こうした金属による変色はホワイトニングで白くすることができません。
対処法としては、金属を取り除き白い詰め物や被せ物に交換するか、金属の色を隠すために歯のマニキュアを塗るなどの方法があります。
ホワイトニングで白くなりにくい歯もある
また、ホワイトニングによる効果がまったく見込めないわけではないものの、以下のような白くなりにくい歯もあります。
-
- フッ素コーティングされた歯
- エナメル質が薄い歯
- 無髄歯や失活歯
- テトラサイクリン歯
- ホワイトスポットやバンディングのある歯
- 加齢によって黄ばんだ歯
- 歯茎のキワや犬歯
- すでにある程度白い歯
どのような特徴の歯か、一つずつ解説していきます。
1.フッ素コーティングされた歯
ホワイトニング前にフッ素を使用すると、コーティング作用によりホワイトニング剤の浸透を阻害してしまうため、ホワイトニング効果を十分に得られない場合があります。
フッ素コーティングする場合は、ホワイトニング後がおすすめです。
2.エナメル質が薄い歯
エナメル質が薄く象牙質の色が濃く出ている歯は、ホワイトニングで白くなりにくい傾向があります。
エナメル質が薄くなる主な原因は日々の食事に含まれる酸です。エナメル質形成不全症の場合も、ホワイトニングが難しいとされています。このような場合は、ラミネートベニアやダイレクトボンディングが推奨されます。
3.無髄歯や失活歯
無髄歯や失活歯とは神経がないか反応しない状態の歯のことを指し、時間が経つにつれ徐々に黒ずんできます。このような変色は、一般的なホワイトニングでは白くすることができません。
無髄歯や失活歯を白くしたい場合、ウォーキングブリーチと呼ばれる内部から行うホワイトニング処置や、被せ物、ラミネートベニアなどの方法があります。
4.テトラサイクリン歯
テトラサイクリン歯は、テトラサイクリン系の抗生物質によって歯が変色した状態を指します。この種の変色は歯の内部で起きるため、表面のみを対象としたホワイトニングで白くするのは難しいとされています。
しかし、全く効果が見込めないというわけではなく、変色の程度に応じて、ホワイトニングを何度か行うことで次第に色が改善する可能性があります。ホワイトニングができない重度の変色の場合は、ラミネートベニアをおこなうのが一般的です。
5.ホワイトスポットやバンディングのある歯
ホワイトスポットは、歯に現れる白い斑点を指します。一方、バンディングは、白い帯状の色ムラができてしまうのが特徴です。
どちらもホワイトニングの過剰反応によって引き起こされます。斑点や縞模様になっている歯の白い部分が強く反応してしまい、色のムラが発生してしまうのです。
ホワイトスポットやバンディングがある場合、ホワイトニング後に残りの歯の色に合わせて治療することが推奨されます。
6.加齢によって黄ばんだ歯
年を取るにつれて歯は黄ばみやすく、ホワイトニングをしても白くなりにくい傾向があります。これは、加齢とともに長年使われた歯のエナメル質が徐々に薄れ、その下の黄色がかった象牙質が透けて見えるためです。
しかし、効果が現れるのに時間はかかるというだけで、高齢者でもホワイトニングを受けることは可能です。
7.歯茎のキワや犬歯
歯茎のキワや犬歯は、もともとの色が濃い分、白くなるのに時間がかかりやすいです。希望の白さにするためには、複数回の施術が必要な場合があります。
8.すでにある程度白い歯
すでにホワイトニングを経験していて、カラーガイドで最も白い色(B1)に達している場合、さらに白くするのにはかなり時間がかかります。ホワイトニングで可能な範囲は自然の白さに留まり、陶器のような極端な白さは実現できません。
歯を真っ白にしたい場合は、歯のマニキュアやセラミックといった別の方法も検討してみましょう。
ホワイトニングで歯が白くなるか歯科医師に相談しよう
誤った自己判断をしてしまうと、口腔状況によっては期待していた効果を得られないかもしれません。
この記事で紹介した白くなりにくい歯の特徴を把握したうえで、歯科医師にお口の状態をみてもらってから施術を受けるのがおすすめです。
きれいな歯を手に入れるための適切なアドバイスや方法を提案してくれるだけでなく、お口のトラブルを防げます。
ホワイトニングを受ける前に、必ず信頼できる歯科医師に相談しましょう。
まとめ
ホワイトニングはすべての歯に効果的というわけではなく、「白くできない歯」と「白くなりにくい歯」が存在します。自分の歯がホワイトニングで十分に効果を得られるかどうか気になる場合は、事前に歯科医師・歯科衛生士に相談してみてください。
中葛西歯科では、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを提供しています。「歯を白くしたい」「歯を見せることに自信を持ちたい」とお考えの方は、ぜひ中葛西歯科までご相談ください。