むし歯について
むし歯とは、むし歯菌が食べカスを餌にして「酸」を出し、その酸が歯を溶かすことで起こる病気です。近年では、予防をしっかりと行うプログラムを受けることで、高確率で予防が可能な病気と言われています。
むし歯は日本人の歯が抜ける原因の第2位です。(※財団法人8020推進財団:永久歯の抜歯原因調査報告書;2005.3)
むし歯は初期段階では症状(痛みなど)がほとんどなく、気がつきにくいですが、初期段階で発見することができれば、通院回数も少なく、最小限の治療で済みます。痛みなどがなく問題なさそうでも、定期的に歯科医院でむし歯のチェックを受けましょう。すでに症状が出ている場合は要注意です。すぐに歯科医院で診てもらいましょう。
むし歯の進行度
C0 自覚症状がない初期段階
この時点ではまだ自覚症状(しみる・痛むなど)はありませんが、歯の表面のエナメル質が溶け始めています。気がつきにくいですが、脱灰し始めた箇所が白く濁っている場合もあります。この時点では歯を削ったりする必要はなく、丁寧にブラッシングを行うことでむし歯の進行を抑え、再石灰化を促し、改善することが可能です。
C1 むし歯がエナメル質まで進行した段階
この時点でエナメル質に穴が空き始め、冷たいものがしみる場合がありますが、痛みはほぼありません。むし歯の部分が黒くなっていることで気づく場合もあります。この段階での治療は、むし歯の部分を削り取り、歯科用プラスチックなどを詰めます。麻酔をしなくても良いほど軽い治療で済む場合も多くあります。
エナメル質より内側にむし歯が及ぶと進行が早まり、痛みも増し、治療も大変になります。この段階で治療することが非常に重要です。
C2 むし歯が象牙質まで進行した段階
エナメル質の下にある象牙質までむし歯が進行すると、痛みを感じるようになります。象牙質はエナメル質より柔らかいためむし歯が進行しやすく、食べカスが挟まる隙間もできやすくなり、むし歯の進行が早まりやすい状態です。そのため可能な限り早く治療を受けた方が良いです。治療としては、麻酔をしてからむし歯になっている部分を完全に除去し、詰め物などを入れます。
C3 むし歯が神経に達している段階
エナメル質、象牙質と進行したむし歯が神経に達し、ズキズキとした痛みを常に感じるようになります。食事やお仕事にも支障をきたし始め、体や心への負担が大きくなります。
治療としては、むし歯が進行した神経を抜く根管治療を行い、被せ物などで修復を行います。C2までの段階に比べると、治療期間も費用も多くかかります。ただし、ご自身の歯を残すためには、この段階で適切な根管治療を受けることが重要です。
C4 むし歯が歯根まで達している段階 ※写真:300
むし歯菌によって歯のほとんどが溶け、歯根にまでむし歯が及び歯がグラついている状態です。そのまま歯を残しておくと周りの歯にまで影響が出てしまうため、多くの場合は抜歯が必要になります。抜歯をした部分には義歯などを入れる治療が必要になります。
むし歯はお口だけでなく全身の健康に悪影響を与えます
むし歯は身近な病気ですが、進行すると顎の骨まで溶かしてしまう場合があります。また、歯は脳に近いため、むし歯を放置したことで命に関わる可能性もゼロではありません。
また、人工物でむし歯の治療をすることはできますが、優秀な治療でも天然歯には敵いません。実際に、健康寿命は歯の健康を保つことが大きく関わっていることが調査によって分かってきています。
全身の健康や生活の質の向上のため、毎日のケアと定期的な健診を心がけ、お口の中に少しでも違和感を感じたらすぐに受診をするようにしてください。
当院のむし歯治療の取り組み
痛みを軽減したむし歯治療
むし歯治療と聞くと、麻酔や歯を削る際の痛みが怖くて歯科医院へ行くのが憂鬱な方が多いかと思います。
そんな方にぜひ受けていただきたいのが、「無痛むし歯治療」です。
当院のむし歯治療は、できるだけ痛みを軽減して行うための仕掛けが数多くあります。
例えば、塗る麻酔を使用することや、注射を行う前に一手間加えることで、出来る限り痛みを感じない治療を実現しています。
可能な限り抜かないむし歯治療
抜歯をしなくてはならない原因の多くは、むし歯ではなく歯周病であることを知っていますか?
歯周病は痛みがないまま進行するため自覚症状がありません。
むし歯は放置すれば痛みが出るため、痛みがあるむし歯の治療のみを行い、歯周病は放っておくという選択は、抜歯のリスクを高めることへと繋がります。
当院では、むし歯による抜歯を避けることはもちろんですが、歯周病の検査も同時に行うことで、将来の抜歯リスクも少なくしていきます。
できるだけ削らないむし歯治療
むし歯になった部分だけを削っているつもりでも、健康な歯まで削ってしまっていることがあります。
当院では、これを防ぐためにむし歯検査液(むし歯の部分のみが赤くなる薬剤)を使用しています。
天然歯の削る部分をできるだけ少なくすることで、将来の治療の選択肢が増え、治療の効果も長持ちしやすくなります。
葛西でむし歯治療なら中葛西歯科へ
患者様の負担が少なく済むよう、できるだけ少ない通院回数で治療が終わるよう心がけています。
当院では通院の負担を少しでも軽減するため、治療回数ができるだけ少なく済むよう治療を進めています。
例えばむし歯の治療では、複数のむし歯をまとめて治療することも可能です。ただし、むし歯が進行している場合や、時間を要する根管治療などは、良い結果を得るためご希望に添えない場合もあります。可能な限り速く、患者様に必要な治療を行うことをモットーとしています。
保険診療を中心に行っておりますが、自由診療をご希望の患者様にはしっかりと対応させていただきます。ご希望の方はお気軽にご相談ください。